大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)4970 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人Aの上告趣意及び同弁護人上田誠吉の上告趣意は後に添えた書面記載のと

おりである。

弁護人上田誠吉の上告趣意について。

所論は、原審の勾留更新決定が、いずれも刑訴六〇条二項に違反するという独自

の主張を前提として、原判決が憲法三一条三四条に違反すると主張し、またこの前

提に立つて、原審は、違憲の勾留を継続したまま審理をしたのであるから、その裁

判は憲法三七条一項に違反すると主張するのである。しかし所論のような理由は、

原審において主張がなく、また判断もされなかつた事項であるのみならず、勾留の

違法を主張するだけでは上告適法の理由とならないことは、当裁判所大法廷の判例

(昭和二三年(れ)第四四七号同年一二月一日判決、集二巻一三号一六六九頁)と

するところである。また、所論のいう公平な裁判所とは、不公平のおそれのない組

織と構成をもつた裁判所の裁判をいうのであつて、個々の事件につきその内容実質

が具体的公正妥当な裁判を指すのではない(昭和二二年(れ)第四八号同二三年五

月二六日大法廷判決、集二巻五号五一一頁参照)。論旨はいずれもとることを得な

い。

被告人の上告趣意について。

所論が詳細に述べているところは、要するに独自の主張に立つて原判決の事実認

定を非難し、かつこれに基いて量刑の不当を主張するのであつて、刑訴四〇五条の

適法な上告理由にあたらない。

以上のほか記録を調べてみても刑訴四一一条を適用すべき事由も見当らない。

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よつて刑訴四〇八条一八一条により、全裁判官一致の意見により主文のとおり判

決する。

昭和二七年四月一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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